2010年9月4日土曜日

究極の英語の学び方(帰国子女の感覚)

英語の学び方(帰国子女の感覚をつかむ)

帰国子女はなぜ、たった1年や2年で英語がペラペラになって帰ってくるのか?
ある帰国子女のお母様がこんなことをおっしゃっていました。「うちの子は小学校2年生の時に急遽アメリカで生活することになったのですが、全く英語がわからない状態で現地の学校に通うことになり、大変心配しました。ところがわずか2ヶ月でアメリカ人のお友達を家に連れて帰り、なんと英語で会話していたのです。親としては安心するのと同時に、とても驚いたことを今でも覚えています。」
みなさんは6年間、学校で英語を学んでも英語が話せないのに、なぜ彼は2ヶ月で英語が話せるようになったのか??たった2ヶ月で英文法や英単語を覚えられるはずがありません!
ここに英語をマスターするための秘訣が隠れているのです。
帰国子女が普通に英語を話すのを見て、「いいな~、でも私には無理だ・・・・」なんてあきらめていませんか?彼らは特別ではありません、あなたも英語が話せる人になれるのです!

秘訣は帰国子女の感覚を身につけることです。
ご本人に話を聞いたところ、アメリカの学校に編入してからの数日は恐怖の連続だったそうです。なにしろ聞いたことない言葉が自分の周りを飛び交っているのですから、ずっと下を向いていたそうです。自分の名前らしい言葉を先生が発しても、発音が異なるため認識できず、とにかく早く家に帰りたかった。さすがに4、5日経つと、周囲の子供たちも飽きてきて、だんだん自分にかまわなくなってきて、ようやく周りを見渡す余裕ができたそうです。
「あれ、あまり日本の小学校とかわらない・・」と思ったそうです。 隣の生徒が、消しゴムを勝手に使おうとした友達に、”No way!  It’s not yours.” と言っているのが、全く英語はわからないのですが、「ふざけんなよ! おまえのじゃないだろ!」と言っているなと理解(推測)できたそうです。
右隣の女の子がモジモジし始めて " Teacher Smith, I have to pee "と 言ったら先生が "O.K. Go ahead." トイレの方を指したのを見て、 トイレに行きたいときは ああ言えばいいのか・・と気が楽になったそうです。
実は前の日にお父さんに教わった通り、" I would like to go to a rest room." と言ったらぜんぜんわかってもらえず、トイレに行けなかったのです。
周りに日本語を話す人が全くいないので、彼は日本語を捨てて、とにかく周囲を観察することで、英語を訳すのではなく、“わかる”ことに成功したのです。

日本の中学の英語教育を受けた方は、英語は日本語に訳さないと理解できないと勘違いしています。中学英語教育は英単語を1300前後暗記させ、英文法という名目で英語と日本語の順序の違いなどを教え込みます。辞書に頼りながら、なんとか英語を日本語に置き換えることができるようにすることが中学英語教育の目的なのです。
実は英語は日本語に訳さなくてもそのまま“わかる”のです。現在普通に英語を理解し話している人々は、英語を話している時一切、頭の中で日本語を使っていません。A君はアメリカでそれを体験したのです。そして皆さんもこの感覚(帰国子女の感覚)をつかめば英語を話すことができます。

私は、カルチャーセンターやマミーズ英会話スクールで映画を使ったクラスを行い、何度も生徒さんたちが英語に対して完全に誤った考え方をしているのを目の当たりにしました。ほとんどの方は単語をたくさん覚えて、英文法を完璧に理解すれば映画を字幕なしで楽しめるようになると考えています。
おそらくあなたもそうなのではありませんか?
実は映画が“わかる”かどうかは、知識の量の問題ではありません。英語を英語のまま理解することに慣れているかが肝心なのです。本当は今日から字幕なしで映画を楽しむことだってできるのです。

なるべくインパクトのあるシーンを使ってレッスンをしようと思い、兵隊が敵に撃たれて胸から血を流しているシーンを選び授業で使いました。
胸からドクドク血が流れているのがクローズアップされて、主人公が "Are you all right? You are breeding!"と言います。
生徒の皆さんに breeding ってどういう意味でしょうか?と尋ねると、その単語をすでに知っている方が、「血が流れる、です」とお答えになり、皆さん「なるほど」と納得します。 
「えー」 映像を見ていてわかりませんでしたか?とお尋ねしても皆さんキョトンとしています。皆さんはすでに知っている単語でなければ意味がわからないと勘違いしています。
簡単に映像から“わかる”(推測できる)単語であっても、初めての単語の場合は、わからない言葉と決めつけてしまうのです。

シーンが変わり、撃たれた兵隊のお葬式になります。主人公も含めて仲間たちが葬式に参列し、遺族に対して、次々に
" My deepest condolences. "と言います。
はい、皆さんどういう意味でしょうか?・・・・ 今度はさすがに condolences という単語を知っている方がいなかったようで皆さん、おし黙ってしまいます。あなたはどうですか?
今までにお葬式に行ったことはありませんか? あなたはお葬式に行ったら遺族の方になんとご挨拶なさいますか?
ちらほらと、「ご愁傷さま」 「ご冥福をお祈りします」 などという声があがります。
やっと、「あーそうか。」 「そういう意味か。」と少しずつ皆さん理解しはじめます。
そうです。辞書などいらないのです。見ていればわかるのです。こういうときは英語ではああいうのか・・・・・とそのまま真似して使えば良いのです。

先に単語を覚えていないと、意味がわからないと決めつけている方々は、英語の勉強の仕方が根本的に間違っています。
ちなみに、「ご冥福をお祈りします」のご「冥福」ってどういう意味ですか?と生徒さん達に尋ねてみると、ほとんどの方が答えられませんでした。あなたはどうですか?「冥福」の意味を辞書で調べたことはないでしょう。
つまり、お葬式でどなたかがお使いになった「冥福をお祈りいたします」というセリフをそのまま真似しているだけなのです。日本語は周りの方が使っている言葉を推測して理解し、真似して自然に使っているのに、なぜ英語ではそれができないのでしょうか・・・・。
ちなみに、 condolenes の意味、もちろんわかりましたよね? そう「お悔やみ」ってことです。「え?スッキリした」って!?  だからあなたは英語が話せないのですよ!

今日から考え方を変えましょう。アメリカ人家庭でホームステイをすることによって、少しずつ“帰国子女の感覚”をつかみましょう。知識を増やすのではなく、英語をそのまま理解することに慣れましょう。

私は20年以上このことを言い続けております。
ぜひマミーズで正しい英語の学び方を身につけてください。